船橋市薬円台の内科・小児科・心療内科クリニック
薬園台クリニックからのメッセージ

母の手術−@
昨年の暮れのことです。私の母が乳癌を罹患し、手術を受けました。そのことについて書いてみました。自分への反省と乳癌と判明後、どのような経過であったかが内容です。
私は子どもの時分に父を癌で亡くしています。医者になったのは、そのことも大きく影響していますが、照れくさいので詳細は省かせていただきます。そんなわけで、ただ一人の親である、母の検査はかなり、注意してしていたつもりでした。肝臓・胆嚢・膵臓は私が自分でエコーをします。胃と大腸は、医科歯科大学の消化器内科教室の先輩医師にお願いし、後で、検査フィルムをチェックしダブルチェックで確認します。肺は、隔年ごとの胸部CTを施行し、間の年は単純レントゲンを撮ります。甲状腺についても私自身がエコーをし、病気がないかをチェックしています。血液腫瘍については、血液検査で血算と白血球分画を年に2回ほど調べます。子宮や卵巣については、医科歯科大学の産科・婦人科教室に依頼していました。
そして、乳房についてですが、これは、なんとなく、恥かしかったのもあったとは思いますが、私自身はエコーなどにノータッチで、ただ、市検診でチェックしておいてと母に言っただけでありました。検診のマンモグラフィーでいいという軽い気持ちで言ったと思います。検診でのことは深く触れるのはやめておきます。
昨年暮れ、母から電話がかかってきました。母にはクリニックの仕事や医師会への提出物の搬送や医師会からレントゲンフィルムを持ってきてもらうことや、職員のシフト確認などをしてもらっているので、週に何回も会っているので、一昨日は何も言っていなかったけどなんだろうという感じでした。そして母は「○○ちゃん、忙しいところ悪いけれど、私、自分で、乳房にしこりを見つけて、今日、●●病院に行ってきたんだ。」と告げました。エー、何?と最初は良く分かりませんでしたが、次第にある可能性を考え、心臓の鼓動が激しくなり、声が上ずっていた記憶があります。「それで、××先生だよね?あそこなら?何て仰っていた?何の検査したの?今日はエコーだけ、マンモは来週?分かった、ちょっと聞いてみるから、また後でかけ直すね。」と母に言い、××先生に電話で話を聞くために、連絡をとりました。××先生の話は、右乳房の上外側に径が1cm程の腫瘤があり、とりあえずエコーをしてみたところ、明らかな悪性とは言えないが、それを疑わせる所見があったこと、マンモグラフィーをして、必要なら生検をすること、画像をネットで送るから見てくれというもものでした。
エコー検査の画像ファイルをパソコンで見て、しまったという思いで一杯になりました。明らかに悪性を疑わなければいけない所見でした。何で、よりによって、私がノータッチ、すなわち、ノーチェックだった所に!という何ともいえない怒りが沸いてきました。母は自分の身体のことは全部息子の私を信頼して言われたとおりにしていたのに、母が自分でみつけて病院にいくとは何てことなんだ、最低じゃないか!それで、よりによって、恐らく確実に、乳癌だぞ!たった一人の親で、ずっと自分のことを信頼し、味方でいてくれた、何よりも愛すべき人を失くすかもしれないんだぞ、私は一人ぽっちになるかもしれないんだぞ。などなど様々な思いが浮かんできました。
そして、母に連絡をしました。「話を聞いたよ。エコーの画像も見たよ。大丈夫だとは思うけれど、一応早くケリをつけたいから、もう少し検査がすぐできて、しかも一回で済むところをセッティングするから、そっちに行って貰ってもいいかな?決まったら、すぐに、教えるね。紹介状も書いておくからね。」と話しました。母は何も詳しいことは聞かず、「分かった。病院が決まったら教えてください。××先生には何ていえばいいの?失礼にならないかしら?」と××先生への配慮をしつつも了解しました。
この時点で私は母が乳癌になったという前提で対応を考えることにしました。
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